介護も兼任する看護師たちの実態

病院に行くとたくさんの看護師が活躍しています。一見、点滴をしたり包帯を変えたりといった処置的な業務が多いのかと思うものですが、実際にはおむつ交換や汚物処理、食介といった介護と変わらないような仕事も同時にこなしています。

介護というと老人ホームやデイサービスで専門の資格者がするイメージがありますが、病気や怪我で入院したお年寄りのお世話は看護師が行っています。中にはおむつの方もいるので、日中と夜中もおむつ交換や清拭を行わなくてはいけません。特に夜中は1人や2人での業務になるので、排泄の徹底した管理が必要になります。もしベッドが汚染したりすると大変なことになります。

入院患者の中には、当然病気で麻痺になった方もいるので、車椅子への移乗や更衣、入浴のお手伝いが必要になります。特に入浴は足を滑らせたりなど危険が多く、ひとりで介助をするのは厳しいため必ず2人介助で行われます。また、もし手に麻痺があればうまく箸が使えないので食事の介助もしなければいけません。自分の担当人数が決まっていれば、忙しい看護の合間に日常的なお世話もしなければなりません。もしトラブルが重なってしまうとパニックになってしまいます。こうした大変な背景を考えると、医療ミスや事故が起きてしまうのは必ずしも本人の問題ではないように思います。

そんなに大変なら介助の専門のヘルパー等を雇えばいいのに、と思うものですが彼らは医療行為ができないため、その都度代わらなければならなくなります。そうした不便性から、看護師が介助まで担っている病院が多いようです。
介護のお世話も看護業務も頑張ってくれている看護師たちは、本当に尊敬するべき存在だといえます。